残業20時間ってホワイト！？きついと感じる原因と解決策

「残業20時間ってホワイト！？」

「残業20時間はきつい…」

働き方改革が進む中で、残業20時間に対する答えは人それぞれです。

実際、同じ「残業20時間」でも、それを「楽」と感じる人もいれば「きつい」と感じる人も少なくありません。

結論として、残業20時間は比較的「ホワイト」と言えます。

しかし、「きつい」と感じている人も少なくありません。

そのため、「きつい」と感じる原因を見直し、改善に向けて行動することが重要です。

本記事では、残業20時間を、国内平均の残業時間、ライフスタイル、36協定などの観点から見て、残業20時間が本当に「ホワイト」と言えるのかを詳しく見ていきます。

さらに、残業20時間がきついと感じる原因と、その具体的な解決策について解説していきます。

月の残業20時間は多いのか？日本国内の平均残業時間との比較

残業20時間は、厚生労働省のデータでは平均13.7時間と、民間企業の調査データでは平均値である22.76時間の間に位置するため、一般的な水準と言えます。

厚生労働省の調査

厚生労働省が公表している「毎月勤労統計調査 令和５年分結果速報」によると、日本国内の平均残業時間は13.7時間です。

そのため、残業20時間は、国内の平均残業時間より6.3時間多いので、一概に「ホワイト」とは言い切れないかもしれません。

業種別の残業時間については下記の表となっております。

業種	残業時間
調査産業計	13.7
鉱業，採石業等	13.4
建設業	14.4
製造業	15.0
電気・ガス業	15.5
情報通信業	16.2
運輸業，郵便業	25.9
卸売業，小売業	11.3
金融業，保険業	13.3
不動産・物品賃貸業	14.7
学術研究等	15.2
飲食サービス業等	15.9
生活関連サービス等	9.9
教育，学習支援業	15.1
医療，福祉	6.9
複合サービス事業	10.0
その他のサービス業	14.1

（出典：毎月勤労統計調査 令和５年分結果速報｜厚生労働省）

残業20時間を超えている業種は、17業種中の1業種の「運輸業、郵便業」のみでした。

残りの16業種は、残業20時間以下でした。

厚生労働省のデータでは、残業20時間は「ホワイト」とは一概には言えません。

民間企業(OpenWorksの調査)

OpenWorksで行われた令和5年7~9月の調査結果では、日本国内の平均残業時間は22.76時間です。

そのため、残業20時間は、日本国内の平均残業より2.76時間少ないので、一般的な水準と言えます。

業種別については下記の表となっております。

業種	残業時間
金融	22.79
コンサルティング	33.98
IT・通信・インターネット	22.77
マスコミ・広告	32.94
メディカル	15.61
インフラ・運輸	21.29
行政機関、社団法人、学校法人	21.63
メーカー・商社	22.43
サービス、小売、外食	20.02
不動産・建設	30.50

（出典：日本の残業時間 定点観測 | OpenWork 働きがい研究所）

残業20時間を超えている業種は、10業種中の9業種とほとんどの業種です。

Open Worksのデータでは、残業20時間は一般的な水準のため「ホワイト」と言えます。

厚生労働省と民間企業の調査結果の差異

残業20時間を超えている業種は、厚生労働省の調査データでは17業種中1業種であり、民間企業の調査データでは10業種中9業種と差がある結果となりました。

また、平均残業時間の差では、約9時間の差があります。

平均残業時間の差の原因を一概に特定することは難しいものの、以下の要因が考えられます。

これらの点を踏まえ、調査結果の背景や条件を十分に考慮する必要があります。

日本国内の平均残業時間との比較まとめ

残業20時間が、日本国内の平均的な水準かどうかを、厚生労働省と民間企業の調査結果をもとに確認しました。

その結果、残業20時間は厚生労働省の平均値である13.7時間と民間企業の平均値である22.76時間の間に位置するため、一般的な水準となり「ホワイト」と言えます。

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残業20時間のライフスタイルはきつい？

残業20時間で働く場合、実際のライフスタイルがどのようなものになるか、一日の残業時間などから考えてみて、「きつい」かどうか見ていきます。

残業20時間は、一日何時間なのか？

月20時間の残業は、平日の勤務日数（約20日）で考えると1日あたり約1時間です。

具体的には、通常の退社時間が18時なら19時退社、17時なら18時退社となるため、比較的規則正しい生活リズムを保てると考えられます。

しかし、注意すべき点として、残業時間の計算方法は会社ごとに異なることがあります。

実際、私の前職では、残業時間が30分単位でカウントされており、25分の残業は切り捨てられて残業時間として認められませんでした。

このように、会社の残業時間の計算方法によっては、実際の労働時間が表面上の残業時間より多くなることがあります。

そのため、自社の残業時間の算出方法を必ず確認しておくことをお勧めします。

書類上は月20時間の残業でも、実際にはそれ以上の時間を働いて「きつい」と感じている可能性があります。

具体的なライフスタイル

一般的な残業20時間の生活リズムを、9時出社・8時間勤務の会社員を例に具体的に見ていきます。

帰宅後3時間半は自由な時間があるので、趣味や自己啓発、家族との団らんなど、自分の時間を持つことが可能です。

また、23時就寝であれば、8時間睡眠も確保できるため、翌日の業務にも支障をきたすことなく過ごせるでしょう。

ただし、通勤時間が長い場合や、残業が特定の日に残業が集中する場合は、この生活リズムが変動する可能性があります。

その場合、ライフスタイルが崩れたり、「きつい」と感じる可能性があります。

残業20時間のライフスタイルまとめ

残業20時間のライフスタイルは、数字だけを見ると比較的ゆとりのある働き方と言えます。

1日平均1時間の残業であれば、19時頃には退社でき、帰宅後も3時間以上の自由時間を確保できます。

そのため、趣味や家族との時間、自己啓発など、仕事以外の生活も充実させることが可能です。

ただし、残業20時間でも下記の場合、「きつい」と感じるかもしれません。

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そもそも残業20時間は36協定違反！？

結論として、残業20時間は36協定には違反していません。

まず、労働基準法で労働時間について明確な規定を設けています。

原則として、1日8時間、週40時間を超える労働は禁止されています。

（出典：労働時間・休日|厚生労働省）

ただし、会社が労使間で「36協定」を締結することで、一定の範囲内で時間外労働（残業）が認められています。

36協定で定められている残業時間の上限は月45時間です。

このため、月20時間の残業は法定上限を大きく下回っており、違反していません。

しかし、会社が36協定を締結していない場合は、違反になります。

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残業20時間だと手取りはどれくらい？

厚生労働省が公表している「毎月勤労統計調査 令和５年分結果速報」によると、一般労働者の基本月給は350,464円、所定労働時間を「１日8時間×20日間=月160時間」として、funjobの給与シミュレーションをもとに手取りを計算したところ、336,779円でした。

実際には、ここに交通費や家族手当などがつくため、ご自身に合わせて計算してみてください。

残業20時間の基本月給・残業代・手取り一覧(参考)

基本月給別にfunjobの給与シミュレーションをもとに、基本月給別に計算しました。

残業20時間の残業代は、基本月給が20万～40万間では、約3万円～6万円という結果になりました。

残業代は基本月給から算出されるため、現在の残業代に満足できていない方は、基本月給を上げる必要があります。

基本月給（円）	残業20時間の残業代（円）	月収手取り（円）
200,000	31,250	192,447
210,000	32,813	203,580
220,000	34,375	211,965
230,000	35,938	223,098
240,000	37,500	231,543
250,000	39,063	242,687
260,000	40,625	251,061
270,000	42,188	259,507
280,000	43,750	270,670
290,000	45,313	335,313
300,000	46,875	290,188
310,000	48,438	298,633
320,000	50,000	306,978
330,000	51,563	318,152
340,000	53,125	329,324
350,000	54,688	336,366
360,000	56,250	347,359
370,000	57,813	354,120
380,000	59,375	364,873
390,000	60,938	375,636
400,000	62,500	382,397

基本的な残業代の計算方法

残業代の計算方法がそもそも分からない方は、次の方法で残業代を計算してみてください。

Step1.月給の基礎部分から一部を除外する

月給の基礎部分には下記のものが含まれています。

そのため、一旦これらを月給から除外してください。

しかし、下記のものは含める必要があるので注意してください。

基本月給がすでに分かっている場合はこのステップをとばして、Step2に進んでください。

Step2.１時間当たりの賃金を求める

「1時間当たりの賃金」は、「基本月給÷所定労働時間」で求めることができます。

所定労働時間は「１日8時間×20日間=月160時間」となるかたが多いと思います。

所定労働時間は、雇用契約で決まっているため、ご自身の所定労働時間を確認してください。

Step3.割増率と残業時間をかけて求める

残業手当は通常の賃金×1.25で支給されます。

そのため、次の計算で残業代を求めることができます。

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残業20時間がきついと感じる原因【3選】

残業20時間は、日本国内の平均残業時間と比較しても一般的な水準であり、36協定にも違反しておりません。

また、ライフスタイルにおいても、一日の残業時間は1時間のため、比較的調整しやすいです。

しかし、残業20時間がきついと感じる人も少なくありません。

残業20時間がきついと感じる原因3選を解説していきます。

1.給料への不満

残業時間が増えても、十分な手当が支払われない、もしくは基本月給が低いため、労力に見合った対価を感じられないことがあります。

給料が低い場合は、「これだけ頑張っても報われない」という感情が芽生え、残業が精神的にも負担になります。

2.職場での人間関係の問題

職場でのコミュニケーションがうまくいかない、人間関係が悪い場合、心理的なストレスが増大します。

特に、上司からのプレッシャーや同僚との仲が悪い場合は、残業20時間でもストレスがかかり、「きつい」と感じます。

3.会社の将来への不安

会社の経営状況や将来性に不安を抱いている場合、残業に対する意欲が低下しやすくなります。

例えば、業績悪化の噂が広がっている、リストラや倒産のリスクを感じる、といった状況では、社員の間に不安が広がり、「こんなに頑張っても意味があるのか？」という気持ちが芽生えやすくなります。

その結果、残業が精神的により重く感じられることがあります。

将来に不安を感じている場合、仕事そのものの効率よりも、会社の方向性やビジョンの明確さが社員のモチベーションに大きく影響を与えます。

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残業20時間がきついと感じる解決策

残業20時間が「きつい」と感じる場合の解決策としては、主に「会社に相談する」、「転職を検討する」2通りが考えられます。

それぞれの解決策について解説していきます。

会社に相談する

給料の不満、人間関係や、自分のやりたいことと一致していない場合は、会社に給料の見直し、部署移動、業務量について相談することで改善が見込めます。

転職を検討する

残業20時間がきついと感じる原因を改善するのが難しい場合は、転職によってより良い労働環境を求めることは一つの選択肢です。

自分の優先事項をしっかりと明確化することで、自分に適した職場に転職しやすくなります。

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転職を検討する際の【3つのポイント】

残業20時間がきつい原因が、「給料への不満」「職場での人間関係」「会社の将来に不安を感じている」の場合は、次の3つポイントを意識して転職活動をしてください

1.年収が高い業種

現在、給料に対して不満がある場合、年収が高い業種に転職することで、生活の質を向上させることが可能です。

国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、日本国内の平均年収は460万円となっています。

年収が高い業種には、特にIT業界、金融業界、メーカーなどが挙げられます。

また、現在の年収に不満がある場合は、希望年収を設定しておくとより明確に転職先を選定できます。

転職市場では、経験やスキルに応じて年収を交渉できるケースも多いため、自分のスキルセットや市場価値を把握しておくことが重要です。

2.働き方が柔軟である

現代では、柔軟な働き方が可能な企業が増えてきています。

特に、リモートワークやフレックスタイム制を導入している企業は、仕事の時間や場所に縛られず、プライベートとのバランスを取ることができるため、残業が多いことに対するストレスが軽減されることがあります。

例えば、フルリモートや、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークの導入をしている企業では、通勤時間を省くことで生活の効率が向上し、精神的な余裕も生まれやすいです。

また、フレックスタイム制を導入している企業では、自分のライフスタイルに合わせて働く時間を調整できるため、過剰な残業を避けることが可能です。

3.業界が成長している

成長している業界に転職することで、将来的なキャリアの安定性が高まるだけでなく、企業自体の待遇や福利厚生の向上も期待できます。

例えば、IT業界やWeb広告業界は、急速に成長しているため、転職先としても非常に魅力的です。

これらの業界では、労働環境の改善や社員に対する待遇が積極的に見直されることが多く、新たな挑戦と共に生活の質を向上させることができます。

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会社員から転職された事例

「年収が平均より高い」「働き方が柔軟である」「業界が成長している」3つのポイントにあてはまっている職種の一例にWebマーケティングがあります。

Webマーケティングの平均年収は645.5万円（Webマーケティング（ネット広告・販売促進）- 職業詳細 | job tag)と高く、パソコン一台で作業ができるため働き方も柔軟に対応できます。

また、Webマーケティングの仕事は、SEOやWeb広告などのインターネットを駆使して、集客や売上アップを実現する仕事です。

ネット広告は、業界としても成長しているため、今後の成長も見込めます。

実際に会社員からWebマーケティングに転職された事例をご紹介いたします。

【卒業生】30代後半・未経験からSEOマーケターへ転職した藤池さん（男性・30代）

藤池さんは、新卒で大手リサイクルショップに入社され、その後、公務員という安定した職を経験されました。

しかし、時間的な制約や働き方の固定化に悩み、より自由な働き方を求めてフリーランスの道へ進むことを決意されたとのことです。

WEBMARKSの講座を受講しながら、並行して就職活動を開始。

短期間で就職先を見つけることができたのは、WEBMARKSで学んだスキルへの自信と、過去の経験を活かせるという確信があったためとおっしゃられています。

転職後は、休日もスキルアップに充てるようになり、自己成長を実感しているとのことです。

藤池さんの事例が気になる方はチェックしてみてくださいね。

【卒業生】教員からWebマーケターに転職成功した谷野さん

谷野さんは、やりがいを感じながらもさらなる成長を求め、安定した教員の道をあえて離れWebマーケティングという新たな世界へ飛び込みました。

教員時代、谷野さんは安定した環境で働く中で、自身の成長が止まっているのではないかという漠然とした不安を抱えていました。

多忙な日々を送る中で、プライベートの時間が少なく、もっと自由な働き方をしたいという思いも募らせていたとのことです。

Webマーケティングという道を選んだのは、よりスキルアップできる環境を求め、時間や場所に縛られない働き方をしたいという強い願望があったとのこと。

WEBMARKSでの学びでは、講師からのフィードバックが、理解を深める上で非常に役にたったそうです。

また、キャリアサポートも充実しており、スムーズに転職活動を進められたとおっしゃられています。

谷野さんの事例が気になる方はチェックしてみてくださいね。

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まとめ

残業20時間は、日本国内の平均残業時間と比べても一般的な範囲内にあり、36協定にも抵触していません。

また、一日の残業時間がおおよそ1時間程度であることから、ライフスタイルへの影響も比較的抑えられると考えられます。

したがって、残業20時間は比較的「ホワイト」と言えるでしょう。

しかし、もし現在残業20時間を「きつい」と感じている場合は、その原因を見直し、自分にとって本当に大切なことを明確にすることが重要です。

改善に向けて行動を起こすことで、より充実した働き方や人生を手に入れるきっかけになるはずです。