こんにちは。WEBMARKSの安倍です。
今回は【URL正規化(301リダイレクト/canonicalタグ)】をレクチャーしていきます!
URL正規化は、SEOにおいて不可欠な要素です。本コンテンツでは、重要な301リダイレクトとcanonicalタグに焦点を当て、その概念と適切な設定方法を詳細に解説いたします。
Contents
本講座を学習して身につくこと
・URLの正規化について
・301リダイレクトについて
・canonicalタグについて
本講座の動画
https://drive.google.com/file/d/1Jgz9CQDNC8O5h-_zL0axoTy4slcjypBG/view?usp=drive_link
本講座の資料
URLの正規化について
Webサイトには、同じコンテンツにアクセスできるにも関わらず、複数の異なるURLが存在することがあります。例えば、以下のようなケースです。
このような異なるURLが同じコンテンツを表示している場合、検索エンジンはこれらを別々のページと認識してしまう可能性があります。(重複コンテンツの問題)
URLの正規化とは、このように複数のURLでアクセスできる同じコンテンツに対して、検索エンジンに評価してもらいたい「代表となるURL(正規URL)」を明示的に指定することです。
URLの正規化は、主に以下の2つの理由からSEOにおいて非常に重要です。
- 評価の分散を防ぐ
検索エンジンは、異なるURLであっても内容が同じであれば、それらを重複コンテンツと見なすことがあります。
重複コンテンツがあると、各URLの評価が分散してしまい、結果としてどのURLも上位表示しにくくなる可能性があります。 - クロール効率の向上
重複するURLが多数存在すると、クローラーは同じコンテンツを何度もクロールすることになり、効率が悪くなります。
正規化により、クローラーは無駄なクロールを減らし、重要なページに集中してクロールできるようになるため、サイト全体のインデックス登録が促進されます。
URLの正規化は、301リダイレクトとcanonicalタグの2つの方法があります。

重複ページは、「Screaming Frog SEO Spider」や「Google Search Console」といったツールで調査することができます。
なお、「WWWの有無」「HTTPとHTTPS」「末尾のスラッシュの有無」「index.htmlの有無」のパターンについては、URLを直接ブラウザで入力して手っ取り早く確認してもよいです。
301リダイレクトについて
301リダイレクトは、特定のURLから別のURLへ、恒久的に転送するためのHTTPステータスコードです。ユーザーやクローラーがリダイレクト元URLにアクセスしようとすると、自動的にリダイレクト先URLに転送されます。これにより、重複コンテンツの問題を解消でき、リダイレクト元URLが持っていたSEOの評価は、リダイレクト先URLにほぼ100%引き継がれるとされています。
301リダイレクトが適しているケース
- WWWの有無
- HTTPとHTTPS
- 末尾のスラッシュの有無
- index.htmlの有無
301リダイレクトはサーバーサイドで設定するため、Webサーバーの設定ファイル(例: Apacheの.htaccess、Nginxの設定ファイルなど)を編集する必要があります。※基本的にはエンジニアの方にご対応いただく箇所です。
HTTPステータスコード
HTTPステータスコードは、Webサーバーがブラウザ(または検索エンジンのクローラーなど)からのリクエストに対して、処理結果を伝える3桁の数字コードです。
これは、Webサイトとブラウザ間の「会話」のようなもので、「あなたのリクエストは成功しました」「ページが見つかりません」「移動しました」といったメッセージを、コードの形でやり取りしています。

HTTPステータスコードを簡単に確認することができるChromeの拡張機能「Redirect Path」というものがあるのでご活用ください。
https://chromewebstore.google.com/detail/redirect-path/aomidfkchockcldhbkggjokdkkebmdll?hl=ja
canonicalタグについて
canonicalタグは、HTMLの<head>セクションに記述するタグで、「このページの正規URLはこちらです」と検索エンジンに依頼をするものです。
canonicalタグが適しているケース
- パラメータの有無(例:色違い商品)
https://example.com/page1 の場合の記述例
<head>
<link rel="canonical" href="https://example.com/page1" />
</head>
canonicalタグに関する注意点
canonicalタグには、以下のような注意点があります。
- 注意点①:自己参照canonicalタグは基本的に全てのページに設定する
自己参照canonicalタグとは、そのページ自身が正規のURLであることを示すcanonicalタグのことです。意図せず同じコンテンツに複数のURLからアクセスできるようになってしまうことがあり、例えば、広告の効果測定やユーザーの行動追跡などのために、URLにトラッキング用のパラメータが付与されることがあります(例: https://example.com/page1?utm_source=google)。これらのパラメータ付きURLも、基本的には元のページと同じコンテンツを表示します。 - 注意点②:あくまで正規化の「依頼」であり、無視されてしまうケースもある
例えば、URL(A) → URL(B)にcanonicalタグを向けている状態で、以下のような状態の場合にcanonicalタグが無視されてしまうことがあります。
・URL(A)がXMLサイトマップに記載されている。
・URL(A)にサイト内部リンクが集まっている。
つまり、XMLサイトマップやサイト内部リンクは基本的に正規URL(今回の場合だとURL(B))で設定するべきということです。
パラメータURLについて
パラメータURLには以下のようなパターンがあり、これらはcanonicalタグにより正規化をすることが求められます。
広告やキャンペーンの効果測定のためURLに追加されるパラメータ
- https://example.com/item?utm_source=google&utm_medium=cpc
ECサイトなどで、商品の絞り込みや並べ替えを行う際に利用されるパラメータ
- https://example.com/category/shoes?color=red (色でフィルタリング)
- https://example.com/products?sort=price_asc (価格昇順でソート)
- https://example.com/blog?tag=seo (タグでフィルタリング)
まとめ
・重複コンテンツによる評価の分散を防ぎ、クローラーの効率を高める正規化、SEOにおいて不可欠です。
・301リダイレクトはURLを恒久的に変更する場合に、canonicalタグは複数のURLが存在しつつも代表となるURLを明示したい場合に用いる、と使い分けがあります。