商品販売において経営戦略を考えるとき、数ある商品の中で自社の商品が他社と違い優れていると、顧客に認知してもらう必要性があります。
それは、どのようにして競合他社との違いを明確にして差別化を図っていくかということが重要になってきます。
競合との差別化を図るということは自社のオリジナリティを確立させるためのポジションがどこにあるかを明確にしなければなりません。
今回は、この競合との差別化をどうやって図っていくかについて解説していきたいと思います。
Contents
差別化とは?
マーケティングにおいて重要な戦略のひとつである「差別化」とは具体的にはどういったものなのでしょうか。
「差別化」を図るというのはひとことで言って、「自社商品が他社商品よりも顧客にとって価値がある」、ということです。
差別化とは、企業が自社自身あるいは自社の製品を競合他社と識別するために、一連の意味のある違いをデザインする活動を指します。差別化には大きく3つの方法があり、
(1)製品の外観などの違いによる「物理的差別化」
(2)ロゴやブランド名などのブランド要素とブランドの特徴(ベネフィット、情緒的イメージなど)を巧みに組み合わせることによる「ブランドによる差別化」
(3)顧客が特定の供給業者との関係に満足を覚えるようになるような「リレーションシップによる差別化」
があります。
差別化されていない商品はコモディティとして、残りのもうひとつの差別化要素である「価格」によって、熾烈な価格競争を強いられます。
また、アメリカの経営学者であるマイケル・ポーターの提唱する戦略「3つの基本戦略」理論のひとつでもあります。
彼の自著である「競争戦略論」の中で、以下の基本戦略を挙げています。
- コストのリーダーシップ
企業が競合他社と、コスト面での優位性を図る - 差別化
差別化により顧客の自社に対する認知度の優位性図る - 集中
特定のターゲット、製品、流通、地域等、ターゲティングでの優位性を図る
それぞれのポジションでの「優位性」を図ることで競合との差をつけ自社の強みを打ち出していきます。
ここでは、特にこの「差別化」に重点を置いてどのように競合との「差別化」を図り自社の価値を上げていくのかをさらに考えていきたいと思います。
「差別化」戦略を行っていくには、3つの方法が挙げられます・
- 「物理的差別化」
商品の使いやすさや機能性など、商品そのものの違いによる差別化 - 「ブランドによる差別化」
商品を販売する企業のブランドイメージによる差別化 - 「リレーションシップによる差別化」
顧客に企業とのつながりを感じさせるようなサービスや商品の付加価値をつけることでの差別化
次項では、さらに詳しくそれぞれについて解説していきます。
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「物理的差別化」とは
物理的差別化とは、例えば「炊飯器」という商品は「ご飯を炊く」ということ自体は同じでも、その商品に対してデザインやボタンなどの使いやすさ、またついている機能などはそれぞれの企業によって違ってきます。
そういった商品の違いにより顧客の好みが分かれてくるでしょう。そこから、「炊飯器」を買うならこのメーカーといった顧客の心理が表れてきます。
このように商品自体による他社との違いで差別化していくことが物理的差別化になります。
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「ブランドによる差別化」とは
ブランドによる差別化とは、女性ならば化粧品や洋服などに例えるとわかりやすいでしょう。
数ある化粧品や洋服でも、年代ごとに向けたブランドイメージを掲げている洋服ブランドもあれば、老若男女問わず着られる洋服ブランドもあります。
化粧品ならば、落ち着いた年代向け、学生や若い世代向けなどいろいろなターゲットに向けたブランドイメージがあります。
その中でもやはり顧客としては、自分の好きなブランドというものがはっきり分かれてきます。
このようなブランドのイメージにより差別を図ることがブランドによる差別化になります。
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「リレーションシップによる差別化」とは
リレーションシップによる差別化とは、顧客とのつながりということで先ほど説明しましたが、具体的にはどういったものがあるのでしょうか。
例えば、車を乗っている人ならば、必ず車検を受けることになります。
この「車検を受ける」にしてもどこで受けるか、ということです。
車検にかかる費用としては自動車重量税や自賠責保険などは「法定費用」として法律で決まっていますが、定期点検料といった「基本費用」などはそれぞれ受ける場所により違ってきます。
また、知り合いがやっているから、オイル交換も無料でやってくれるといったサービスがいいからなど、「この店だから安心して任せられる」というようなお店と顧客のつながりにおいての差別化ができること、それがリレーションシップによる差別化になります。
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勝ち抜くための「差別化戦略」とは
「差別化」を図るための方法を解説してきましたが、具体的に勝ち抜くためにはどうしたらよいのでしょうか。
商店を営業している個人事業主の場合の例で考えてみたいと思います。
個人事業主で商店を営業している方で、経営拡大のためインターネットでの通信販売を始める方も最近では増えています。
その中でも成功されている方はたくさんいます。
先ほどの差別化戦略の3つの方法に照らし合わせて解説していきます。
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物理的差別化
元々実店舗で商店を経営されている方は、実際に売っている商品のこだわりや独自性、目玉商品をインターネット販売する際に全面的に出していくことで差別化を図ります。
地元の素材のみを使っているものであれば、それを強みとして「この素材を使っているのはここだけ」、「この製法はうちのお店だけ」、「この商品はこのお店のみでの販売」といったようなオリジナリティのある商品で物理的な差別化が図れます。
これは、実店舗からインターネット販売に拡大するにあたり有効な手段だと言えるでしょう。
ブランドによる差別化
ブランドによる差別化の場合は、物理的差別化による方法にプラスして、食品であるならば「地元の素材にこだわった」、「ここだけしか取り扱いのない」などここでしか手に入らないといったような「特別感」がブランドになります。
実際にインターネットではこのお店でしか手に入らないといった「お取り寄せ商品」というのが、今では自宅用やギフトなどにも大人気です。
リレーションシップによる差別化
店舗の対面販売であれば、顧客との会話などでコミュニケーションを図ることもできますが、インターネットなどでの通信販売になると顧客の顔が見えません。
見えない分、販売側もサービスによる差別化が必要となります。
インターネット販売で、よくある手法がお買い上げ後に送られる「サンクスメール」などです。
メールには次回のお買い物時に使える割引クーポンを送付する方法や、クチコミ評価をいただいた場合、サービスでおまけがもらえるといったものです。
こういったサービスで差別化を図ることで、リピーターがつき販売促進へとつながっていくのです。
まとめ
3つの差別化の方法について解説してきました。
この方法は個人でサイトやブログなどを運営している方にも応用できる方法です。
- 「物理的差別化」
商品の使いやすさや機能性など、商品そのものの違いによる差別化 - 「ブランドによる差別化」
商品を販売する企業のブランドイメージによる差別化 - 「リレーションシップによる差別化」
顧客に企業とのつながりを感じさせるようなサービスや商品の付加価値をつけることでの差別化
以上の3つの方法を考えながら、どのように応用できるかをご自身で導き出してみてください。
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