昨今、DX時代に適応する人材を育てるための手法として、リスキリングが注目されています。リスキリングでは助成金がもらえることもありますが、
- どんな助成金があるのか分からない
- 自分がもらえるのか分からない
と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、助成金がもらえるのは企業だけです。つまり、助成金とは法人向けの制度になります。
個人で支援してもらいたい場合に受け取ることができるものは、給付金です。給付金は個人向けの制度です。
「助成金」も「給付金」も、条件さえ満たしていれば受け取ることができます。それぞれどんな種類や条件があるのか詳しく見ていきましょう。
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Contents
【企業】がもらえる助成金一覧
助成金がもらえるのは企業、個人がもらえるのは給付金でした。まずは、企業がもらえる助成金から解説します。企業がもらえる助成金には、
- 人材開発支援助成金
- DXリスキリング助成金
の「2種類」があります。さっそく詳しく見ていきましょう。
1.人材開発支援助成金
(出典:人材開発支援助成金|厚生労働省))
人材開発支援助成金は、厚生労働省が実施しています。労働者が「新しいスキル」を習得するために必要な費用を援助する制度です。
人材開発支援助成金には7コースありますが、リスキリングに使える以下の4コースを紹介します。
コース | 概要 |
人材育成支援コース | さらに3つのコースに分かれます。 ・人材育成訓練 ・認定実習併用職業訓練 ・有期実習型訓練 ※詳細を以下で解説します。 |
教育訓練等休暇コース | 教育訓練のための休暇を取得した場合に適用 |
人への投資促進コース | 決められた5つの教育訓練を選択できます。 ・高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練 ・情報技術分野認定実習併用職業訓練 ・定額制訓練 ・自発的職業能力開発訓練 ・長期教育訓練休暇等制度 他のコースに比べて助成率が高いことも特徴です。 ※詳細を以下で解説します。 |
事業展開等リスキリング支援コース | 新規事業に必要な教育訓練を行った場合に適用 |
①人材育成支援コース
人材育成支援コースは、さらに「3つのコース」に分かれています。
◻︎人材育成訓練
人材育成訓練は、職務関連のスキルを社外で10時間以上訓練した場合に援助されます。例えば、IT企業が従業員にITスキルを学習させるために社外の研修サービスを利用し、10時間以上を要した場合にこのコースを適用できます。
◻︎認定実習併用職業訓練
認定実習併用職業訓練は、正社員などの中核になる人材を育てるために社内外で訓練した場合に援助されます。他の教育訓練と比べて条件が多いです。対象者は、以下の3つの条件のうちいずれかに該当すれば適用できます。
- 15歳以上45歳未満で、雇用してから3ヶ月以内の労働者
- 15歳以上45歳未満で、1週間の労働時間が30時間未満である労働者(パートタイム労働者など)、又は、雇用期間が決められている労働者(契約社員など)が、正規雇用労働者に転換した者
- すでに雇用する被保険者
例えば、パートタイム労働者や契約社員が、正社員に転換した場合はこのコースを適用できます。
◻︎有期実習型訓練
有期実習併用職業訓練は、有期契約労働者等が正社員になるために社内外で2ヶ月以上訓練した場合に援助されます。すでに正規雇用された労働者は適用できないため、注意が必要です。
申請したい方は人材育成支援コースをご覧ください。
②教育訓練休暇等付与コース
教育訓練休暇等付与コースは、教育訓練のために「休暇」を取得した場合に援助されます。被保険者が業務命令でなく、自発的に教育訓練、各種検定、キャリアコンサルティングのいずれかを受講することが求められます。
申請したい方は教育訓練休暇等付与コースをご覧ください。
③人への投資促進コース
人への投資促進コースでは、あらかじめ「5つの訓練」が用意されています。適用する場合は、この中から選択する形になります。他のコースと比べて高率助成であることが特徴ですが、全ての訓練に共通して年間限度額が2500万円であることに注意してください。
◻︎高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練
この訓練では、高度デジタル人材の育成や、海外を含む大学院で訓練した場合に援助されます。助成率が75%と非常に高いのが特徴です。ただし、年間限度額が2500万円であることに注意してください。
◻︎情報技術分野認定実習併用職業訓練
この訓練では、IT未経験者がIT分野を訓練した場合に援助されます。助成率は、中小企業は60%、大企業は45%です。ちなみに中小企業の範囲は、
- 資本金額または出資総額が5000万円以下
- 企業全体で常時雇用する労働者数が100人以下
上記のいずれかに該当する場合は中小企業として判断されます。
◻︎定額制訓練
定額制訓練では、サブスクリプション型の研修サービスで訓練した場合に援助されます。こちらも助成率は、中小企業は60%、大企業は45%です。
◻︎自発的職業能力開発訓練
この訓練では、労働者が自発的に受講した訓練費用を負担した場合に援助されます。助成率は45%です。
◻︎長期教育訓練休暇等制度
この制度は、教育訓練のための休暇を導入した場合に援助されます。経費助成率ではなく、経費助成額として20万円が支給されます。
申請したい方は人への投資促進コースをご覧ください。
④事業展開等リスキリング支援コース
事情展開等リスキリング支援コースは、新規事業に必要な訓練をした場合に援助されます。助成率は、中小企業は75%、大企業は60%です。こちらも高率助成ですが、年間限度額は2500万円なので注意しましょう。
申請したい方は事業展開等リスキリング支援コースをご覧ください。
2.DXリスキリング助成金
(出典:DXリスキリング助成金|公益財団法人東京しごと財団)
DXリスキリング助成金は、公益財団法人東京しごと財団が「東京都内」向けに実施しています。DX推進のために、東京都内の企業を支援する制度です。対象となる条件は、
- 中小企業または個人事業主
- 都内に本社又は事業所(支店・営業所等)の登記があること
です。申請が認められると、負担費用の3分の2まで援助されます。ただし、年間限度額は64万円です。
さらに、現在は申請期間が定められています。
令和5年4月1日(土)~令和6年2月29日(木)
上記の申請期間内でなければ助成金が適用されないので注意しましょう。
申請したい方はDXリスキリング助成金の申請をご覧ください。
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【個人】がもらえる給付金一覧
これまで企業がもらえる助成金一覧について解説してきました。個人がもらえるのは給付金となるので、ここでは個人がもらえる給付金について解説します。個人向けの給付金制度は、「教育訓練給付制度」です。
教育訓練給付制度
(出典:教育訓練給付制度)
教育訓練給付制度は、厚生労働省が実施しています。この制度は、さらに「3つ」に分かれています。
◻︎専門実践教育訓練
この訓練では、労働者の中長期的(数ヶ月〜数年)なキャリア形成のための教育訓練を受けた場合に援助されます。例えば、看護師や大学院など数ヶ月〜数年の教育訓練が該当します。給付率は、最大で受講費用の70%が支給されます。ただし、年間限度額は56万円です。
◻︎特定一般教育訓練
この訓練では、速やかな再就職、または早期のキャリア形成のための教育訓練を受けた場合に援助されます。1年以内の教育訓練が対象です。例えば、大型自動車免許やIT資格取得のための講座が該当します。給付率は、受講費用の40%が支給されます。ただし、限度額は20万円です。
◻︎一般教育訓練
この訓練では、雇用の安定や就職の促進を目的とした教育訓練を受けた場合に援助されます。例えば、一般的な資格や大学院の修士/博士課程が該当します。給付率は、受講費用の20%が支給されます。ただし、年間限度額は10万円です。
申請したい方は教育訓練給付制度の「給付金の支給申請手続」をご覧ください。
【条件チェック】あなたは助成金がもらえる?
ここまで、企業がもらえる助成金、個人がもらえる給付金を紹介してきました。
結局「自分がもらえる助成金はどれなの?」という方のために、受取条件をチェックしていきましょう。
企業で助成金がもらえる条件
人材開発支援助成金の受取条件
✔️雇用保険が適用されている事業所であること
✔️支給審査に協力すること
✔️申請期間内に申請すること
申請したい方は人材開発支援助成金をご覧ください。
DXリスキリング助成金の受取条件
✔️東京都内に、本社または事業所の登記があること
✔️訓練費用を従業員に負担させていないこと
✔️対象の訓練で、国または地方公共団体から援助を受けていないこと
申請したい方はDXリスキリング助成金をご覧ください。
個人で給付金がもらえる条件
教育訓練給付制度の適用条件
✔️雇用保険に3年以上加入していること
申請したい方は教育訓練給付制度をご覧ください。
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【必見!】助成金がなくても費用は下げられる?
ここまで、助成金や給付金について詳しく解説してきました。そこで、助成金や給付金の受取条件に当てはまらなかったという方のために、助成金がなくても費用を抑えてリスキリングする方法を紹介します。
1.学習サイトの無料講座
リスキリングのための講座を用意している学習サイトはたくさんあります。リスキリングに学習サイトを使いたい方には、
- どれがいいか分からない
- 費用を抑えたい
という方も多いでしょう。ここでは、無料講座を受けることができる学習サイトを「2つ」紹介します。
①日本リスキリングコンソーシアム
日本リスキリングコンソーシアムは、デジタル技術に関するプログラムが豊富な学習サイトです。60以上の企業・団体がプログラムを提供しているため、講義提供に携わっている組織数は国内最多と言えるでしょう。また、大企業の講義を無料で受けられるのも嬉しいポイントです。
登録したい方は日本リスキリングコンソーシアムをご覧ください。
②マナビDX
マナビDXは、こちらもデジタル技術に関するプログラムが豊富な学習サイトです。経済産業省・IPAで定められたレベル分けがされているため、非常に信頼性の高い学習が期待できます。自分のレベルに合わせて、初歩的なものから高度なレベルのものまで幅広く講義を選択できます。
登録したい方はマナビDXをご覧ください。
2.コスパのいい学習スクール
上記では無料講座を受けることができる学習サイトを紹介しました。ここでは、
無料講座だと内容に不安がある
少しならお金がかかってもいいから実践的なスキルを身に付けたい
という方のために、コスパのいい学習スクールを「2つ」紹介します。
①データミックス
データミックスは、プログラミングやデータマーケティングなどの講座が豊富な学習スクールです。eラーニングを無料で受講できるので、スクールに通いながらプラスαでスキルを養いたい方には嬉しいポイントです。
また、教育訓練給付制度の対象になっている講座が提示されているため、個人で給付条件を調べるのが面倒という方は手っ取り早く始めることができます。
詳細を確認したい方はデータミックスをご覧ください。
②WEBMARKS
WEBMARKSは、未経験から3ヶ月のオンラインスクールでプロのWebマーケターを育成できます。毎月、マーケティングの専門家と無料で相談できるため、講座だけでなく人生という長いスパンでのキャリア相談も可能です。
実績として、案件獲得・転職率93%という数字を叩き出しています。信頼できるスクールで、個人で仕事が取れるほど実践的なスキルを身に付けたいという方におすすめです。
WEBMARKS卒業生の実績を知りたい方は「WEBMARKSマーケター養成スクール」卒業生の実績【受講感想も紹介】をご覧ください。タクシー運転手や主婦の方などで、フルリモート・フルリレックスの働き方を実現し、かつ収入が倍になったなどのお話を掲載しています。
助成金をもらいながらせっかくリスキリングしても、
- 実際に仕事に活かせるか不安…
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