サイトの表示速度がSEOに影響するアルゴリズムアップデートとして、2018年7月にGoogleはスピードアップデート(Speed Update)を実施しました。
このアルゴリズムアップデートにより、表示が極端に遅いとユーザーが感じるようなページの検索順位が下降し、検索順位に大きな変動が起こりました。
スピードアップデートの影響を受けるのはどのようなサイトなのか、どのような対策方法があるのかをお伝えします。
スピードよりコンテンツ品質がSEOに影響する
2018年7月にGoogleが行ったスピードアップデートは、サイトの表示スピードが極端に遅いとユーザーが感じるページを対象に検索順位を下降させるものでした。言い方を変えると、表示スピードが速いサイトの検索順位を上昇させるものではないということです。
表示スピードが遅いサイトの検索順位が下降することで、表示スピードが速いか、もしくは一般的な速さのサイトの検索順位が、その分、上昇するというもの。
どのくらいの表示スピードが、スピードアップデートの影響を受けるのかはGoogleから公表されていないため、明確にはわかりません。しかし、Googleが提供しているツールを使ってある程度の予想をつけることはできます。
Googleの公式スピード測定ツール PageSpeed Insights
運営しているサイトのURLを入力するだけで、サイトの表示スピードをスコア化してくれます。90点以上のスコアが獲得できていれば優秀で、十分に速い表示速度のサイトだと言えます。かと言って、90点以上取れていれば検索上位表示されるというわけではありません。
スピードアップデートは、スピードが遅いサイトの検索順位が下降するアップデートなので、速ければいいわけではなく、遅すぎるとダメなのです。
Googleがスピードアップデートに際して公表した内容には、以下のようなものがあります。
ユーザーにとって、魅力的な内容で、かつクエリと関連性の高いコンテンツを持つページは、ページ速度に関わらず高い順位がつく可能性がある。
仮に表示スピードが遅かったとしても、それを補って余りあるほど良いコンテンツを提供していれば、検索順位は下降しないということです。つまり、スピードよりもコンテンツの品質を結局は見ていくということ。
もちろん、同じ程度の品質のコンテンツであれば、より表示スピードの速い方が優先的に上位表示されます。
表示スピードの改善方法
もし、スピード採点スコアが50点を下回るような場合は、Googleから表示スピードが遅すぎるサイトであると判断されている可能性がありますから、改善が必要です。
表示スピードが遅いサイトに一番ありがちな問題は、サイト内に使用している画像データのファイルサイズが大きいことです。
投稿している記事のアイキャッチに使用している画像や、TOPページに利用している画像ファイルが大量にあると、ファイルサイズが大きくなり、読み込みに時間が掛かります。
画像ファイルについて、詳しくはこちらにまとめています。
画像ファイルは必ず圧縮して、少しでも小さくするよう心がけましょう。もし、それでも表示スピードが遅く改善しないときは、少し専門的な知識が必要となります。
CSSの軽量化、javascriptの最適化といったフロントエンドの知識やサーバーの設定、DBの最適化などのバックエンドの作業が必要となりますから、エンジニアやコーディングの担当者に相談してみましょう。
サイト表示を早くするための施策について、詳しくはこちらにまとめています。
スピードの速いサイトがSEOに有利になるかも
スマホの利用者は爆発的に増え、今やネット利用者のほとんんどがPCよりもスマホを利用しています。スマホでのネット閲覧は移動時にされることが多く、回線もPCに比べて遅いため、サイトの表示スピードが遅いとスグにユーザーは離脱します。
Googleはこの点を踏まえて、PCの検索結果よりもモバイルの検索結果を優先的に表示する、大きな検索システムの変更、MFIを行いました。
MFIについて、詳しくはこちらにまとめています。
今のところは、表示が極端に遅いとユーザーが感じるようなページの検索順位が下降するだけですが、今後、Googleが行う検索アルゴリズムのアップデートによっては、ユーザーが快適に感じるスピードの速いサイトが検索上位表示される可能性は十分にあります。
サイト内に軽量化できるポイントがあり、その手間も少なくて済むようであれば、今のうちから表示スピードを速くする施策を施しておいても損することは絶対にありません。
まとめ
表示スピードよりも大切なことは、ユーザーが満足できる品質のコンテンツを提供することです。しかし、表示スピードもユーザーの満足度の一つの指標であることは間違いなく、Googleはその点をSEOの評価基準に入れました。
スピードを上げつつ、しっかりと品質の高いコンテンツを提供するバランスをもってサイトを運営していきましょう。