最近のWeb集客では、SEO対策だけでなく、SNSからの集客が欠かせなくなってきています。
しかし、実際にSNS運用をしているけど、一体どのようにSEOに効果があるのかを理解していないと、目的を見失ってしまいます。
今回は、「自社でSNS運用をしているけど、SEOにどんな効果があるの?」と疑問に思っている方向けに解説をしていきます。
Google検索(SEO)では拡散される機能がなく、ユーザーが一定のキーワードで検索しない限り、サイトに訪れることはありません。
SNSをうまく活用して、記事を拡散することで、Webサイトのアクセス数アップを狙いましょう。
Contents
SNSはSEOに直接的な効果は与えない
「Twitterで獲得した被リンクもSEOに効果がある」と思いがちですが、SNSの投稿によって獲得した被リンクに、直接的なSEO効果はありません。
ただ、直接的な効果はなくても、SNSはSEO対策に100%効果がないというわけではありません。
では、SNSがSEOに直接影響を与えない理由をそれぞれ解説します。
1.nofollow属性の存在
SNSがSEOに直接的な効果を与えない理由の一つとして、nofollow属性の存在があります。
すべてのSNS(Social media)に対して、「nofollow属性」というGoogleにページのリンクをたどらないといった指示を与えるタグ情報を付与しています。
このため、どれだけSNSで記事(コンテンツ)が拡散されても、直接的にSEOへの効果はないのです。
SNS上のリンクからサイトに訪れた場合には、「被リンク」のSEO効果を得ることはできません。
2.Google社員も「直接的な効果はない」と言及
Googleのウェブマスタートレンドのアナリスト、John Mueller(ジョン・ミューラー)氏も「SNSはSEOに直接的な影響は与えない」と言及しています。
2015年の「Google Web Master hangout」で、このように答えています。
※「Google Web Master hangout」とは、Googleウェブマスターチームや、コミュニティのエキスパート(専門家)を相手に質問したり話し合ったりすることができるイベントのこと。
質問者:Do social signals have an impact on organic rankings in google?
ジョン・ミューラー:Not directly, No. So it’s not that there’s any kind of a ranking effect there.To a large part social networks also have a nofollow on the links that they provide when they post this content, so it’s not the case that would give you any kind of a ranking boost there.
日本語訳:
質問者:SNSはGoogleの検索結果に影響を与えますか?
ジョン・ミューラー:直接的な効果を与えることはありません。多くのSNSは投稿されたコンテンツに対して “nofollow” リンクを与えます。したがってSNSが検索順位を上昇させるということはないです。
下の動画は「Google Web Master hangout」のときのものです。
英語にはなりますが、「SNSはGoogleの検索結果に直接的な効果を与えない」と言っています。
Googleの有名な社員が言及しているということは、「SNSはSEOに直接的な効果がない」というのは確実です。
Googleが「nofollow属性」をSNSに付与している限り、SNS上でのサイトのリンクが検索順位に影響を与えることはないと言えます。
SNSがSEOに与える間接的な効果
「SNSはSEOに直接的な効果は与えない」ということは事実ですが、
- 「検索エンジン経由以外のアクセス数が増える」
- 「ソーシャルメディア経由で外部サイトから被リンクを獲得」
といった間接的な効果が期待できます。
効果①:アクセス数が増える
SEOで上位表示することができない場合でも、SNSからの流入で「アクセス」を増やすことが可能です。
サイト立ち上げ初期の頃は、検索エンジンからの流入が極めて少ない状態が続くため、SNSを上手く活用すると良いでしょう。
アクセス数が増えることによって、Googleからも良い評価を受ける傾向にあります。
SNSからアクセス数を増やすことにより、SEO対策にも効果的となります。
SNSは直接的に検索順位に影響するわけではありませんが、間接的にSEO対策の効果にプラスになると言えます。
Googleはユーザーの行動も検索結果の評価対象に組み込んでいます。
このため、検索結果で上位表示されていなかったサイトに多くのトラフィックが集まれば、検索結果で上位表示される可能性は十分にあります。
効果②:サイトの認知度が上がる
SNSで拡散され、多くの人がサイト名、ブランド名を知ることになれば、認知度が上がります。
このため、後々Google検索で「指名検索」をされることに繋がります。
例えば大手企業の「楽天」は1ヶ月あたり「900万回」ユーザーから検索されています。
Googleの検索アルゴリズムが変動し、他のキーワードでの流入が減ったとしても、この「900万回」のアクセスは楽天の公式サイトへ流入し続けます。
『有名企業の指名検索数』
Amazon:3,040万/月
スターバックス:30万/月
DMM英会話:120万/月
「指名検索」はGoogleからの評価も高まるため、とても重要になります。
このため、SNSを上手く運用してサイトの認知度を上げることができれば、SEOに間接的な効果をもたらします。
拡散されるのが難しい場合でも、フォロワーを増やすことでサイトの認知度を上げることも可能です。
SEO対策と同様にSNSアカウントの運用にも、担当者をつけるなどして力を入れるべきです。
効果③:被リンク獲得に繋がる
SNSを有効的に活用しサイト名やブランド名を露出することで、間接的なSEO効果に繋がります。
コンテンツがSNSで拡散され、多くの人の目に留まることで
「このコンテンツをもっと広めたい!」とユーザーが思ってくれれば、ブログやサイトで紹介してくれるということも起こり得ます。
これにより、「被リンク獲得」に繋がります。
ただ闇雲にコンテンツをSNSで露出しても、「被リンク獲得」などのSEO効果には繋がりません。
Focus on the user and all else will follow.(ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。)
「Google が掲げる 10 の事実」にある言葉通り、まずはユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り、その上でSNSでの拡散を狙い被リンクを獲得するという順序が大切です。
SNSの運用に成功したとしても、サイト自体のクオリティが低ければ、「被リンク獲得」に結びつくことは難しいでしょう。
被リンクの効果について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
効果④:サイテーションによりSEO効果がある
サイテーションとは、被リンクとは異なり他サイトやSNS上で特定のサイト名やブランド名を記載している状態で、第三者にリンクなしで引用・言及されることを指します。
被リンクの方がサイテーションよりも、SEOの効果が高い可能性はありますが、数あるGoogleの検索順位の評価基準にサイテーションも大きく関係していると言えます。
Citations are considered a ranking factor for local SEO.
アメリカの有名SEO企業「Search Engine Journal」も上記のように言及しており、「サイテーションは検索順位に影響する要因の一つだ」と解説しています。
リンクを貼られなくてもSEO効果があるといわれるようになった背景には、検索エンジン技術の進化とSNSの普及が大きく関係しています。
SNSを有効的に活用しサイト名やブランド名を露出することで、サイテーションのような間接的なSEO効果を見込むことが可能です。
- 「アクセス数を増やす」
- 「被リンク獲得」
という目的だけでSNSアカウントを運用するのではなく、「サイテーション」などあまり知られていないSEO対策への効果も意識していきましょう。
SEOへ効果をもたらすSNSの活用方法
闇雲にツイートでコンテンツを紹介したり、関係性の低いフォロワーを増やすのはSEOへの効果も薄くなります。
「アカウントや人に興味はなく、情報に興味がある」
SEO対策での考え方と同様、上記を忘れないようにすることが大切です。
SEOへの効果を最大限に高めるためにも、正しいSNSの活用方法をマスターしましょう。
1.関連性の高いフォロワーを増やす
ただ闇雲にフォロワーの数字を伸ばしても効果はありません。
サイトのジャンルが「英語」であるならば、SNSでは英語に興味を持っているフォロワーを増やす必要があります。
「英語」の情報を発信しているアカウントなのにも関わらず、「スポーツ」に興味がある人をフォロワーにしても、そのサイトを訪れる可能性は低いです。
- ジャンルを統一して価値のあるツイートをする
- 同ジャンルに興味のあるフォロワーを増やす
- サイトに誘導し、認知度を高める
関連性の深いフォロワーを増やし、認知度を高めることができれば、
- 「被リンク獲得」
- 「サイテーション獲得」
これらに繋がる可能性があり、自サイトに誘導することができます。
「SNS運用に力を入れる時間がそこまで取れない」という場合は、外注も視野に入れると良いでしょう。
2.投稿でコンテンツを宣伝する
SNSではコンテンツを宣伝して露出することも大切です。
しかし、広告と同じように、宣伝しすぎるとユーザーから悪い印象を受けてしまいます。
投稿でコンテンツ(記事など)を宣伝するときは、適度を保ちながら、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを宣伝しましょう。
質が低いコンテンツはSNSで拡散されずに埋もれていくだけですし、全く宣伝をしないのでは認知度は高まりません。
ユーザー(フォロワー)をまず第一に考え、定期的にコンテンツを宣伝するのがベストな方法と言えます。
3.普段からユーザーにとって価値のある投稿をする
普段からユーザーにとって価値のある投稿(ツイートなど)をしない限り、ユーザーから信頼されることはありません。
日頃から良質で価値のある投稿をし、フォロワーから「信頼」を得ることが最優先になります。SNS×SEOを最適化していくためには、ユーザーの潜在的・顕在的ニーズをしっかりと把握し、良質なコンテンツを作成することがまず求められます。
思わずシェアしたくなるほど有益なコンテンツ(投稿)の提供を続けていると、コンテンツを楽しみにしてくれるユーザーが増えていき、それに伴いフォロワーも増加します。
- 日頃からユーザーにとって価値のある投稿をする
- SNSでの投稿やサイトの記事を楽しみにしてくれるフォロワーが増える
- サイトに訪れる人が増える
上の3つの順序でSNSを活用することにより、アクセス数が増えたり、被リンクやサイテーションの獲得に繋がります。
ユーザーのニーズを調べる方法について知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
SEO対策と同じくらいSNS運用も重要
「SNSはSEOに直接的な効果は与えない」という事実はあります。
しかし、正しく効果的なSNSの使い方をすることにより、間接的にSEOへの効果は高まります。
最近では個人ブロガー・アフィリエイターだけでなく、企業もSEO対策を取り入れるようになってきているため、SEO対策をするだけでは充分でないのも事実です。
Webマーケティングに力を入れたい場合、SEOだけでなくSNSも積極的に活用しましょう。
SNSとSEOの共通点としては、どちらもコンテンツの質が最も重要である点です。
ユーザーにとって価値のある良質なコンテンツでなければ、SNSで拡散されることはないですし、SEOにも効果はないです。
Focus on the user and all else will follow.(ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。)
「Google が掲げる 10 の事実」にある、この言葉を常に意識していれば、SNS、SEO両方で良い効果が望めます。
まとめ:SNSを効果的に使ってSEO対策をしよう
最近ではSNSが急速に普及してきたため、企業のSNSアカウントを運用する人も増えてきています。
ただSNSの運用に成功したとしても、SEO対策ができていなければ、効果は半減してしまいます。
SNSを最大限に活かすためには、SEOのコンテンツ(サイト自体)の質を見直すことが大切です。
- 「SNS運用は上手くいってるのでSEO対策を更に強化したい」
- 「これからSNS運用にも力を入れたいので、その前にSEO対策をしたい」
のであれば、SEOに強い記事制作、内部SEO対策も可能なWEBMARKSがおすすめです。