「自営業にはどんな仕事があるのだろう」
「未経験でも始めやすい仕事はあるのだろうか」
「将来性や働きやすさも比較して選びたい」
このように、自営業に興味はあっても、どの職種が自分に合うのか分からない人は多くいます。
自営業は、必ずしも「会社を辞めて独立する」ことを意味するものではありません。
勤務先の就業規則などを確認したうえで、会社員を続けながら副業として個人で仕事を受けたり、事業を始めたりもできます。
自営業には、店舗経営や小売業をはじめ、Web系の仕事やコンサルタント、クリエイティブ職など、さまざまな選択肢があります。
職種によって、始めやすさや収入の伸ばしやすさ、働く場所の自由度も異なります。
本記事では、そのなかでも初期費用を抑えやすく、副業から始めやすいWeb・オンライン系の仕事を中心に、将来性・働き方・これまでの経験の活かしやすさといった観点からおすすめの職種を紹介します。
自営業の基礎知識や、実際に会社員から働き方を変えた事例も紹介するので、自分に合う選択肢を考える参考にしてください。
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自営業とは
自営業に対して、会社に縛られない働き方や収入アップへの期待を抱いている人もいます。
自営業とは、自分で事業を営み、収入を得る働き方です。
会社員のように勤務先から給与を受け取るのではなく、自分で仕事をつくったり、顧客から依頼を受けたりして収入を得る点が特徴です。
働く時間や場所を選びやすい一方で、営業や経理なども自分で行う必要があります。
ここでは自営業に関して、以下のことを解説します。
- 自営業の種類
- 自営業の将来性
- 成功しやすい自営業の選び方
- 自営業のメリット・デメリット
- 自営業の年収・所得の考え方
自営業を検討する前に、まずは基本的な特徴を押さえておきましょう。
自営業の種類
自営業には、「個人事業主」や「フリーランス」などの働き方があります。
個人事業主とフリーランスは似ていますが、意味は異なります。
- 個人事業主:個人で事業を営んでいる人
- フリーランス:特定の企業などに雇用されず、業務委託などで仕事を請け負う働き方
そのため、フリーランスとして働きながら、個人事業主として事業を行っている人もいます。
フリーランスはデザイナーやシステムエンジニアだけでなく、美容師や講師など幅広い職種が該当します。
2024年11月1日には、フリーランスと発注事業者の取引を対象とした「フリーランス・事業者間取引適正化等法」も施行されました。
取引条件の明示や報酬の支払期日などが定められ、個人で仕事を請け負う人が働きやすい環境の整備が進んでいます。
(出典:フリーランスが安心して働ける環境づくりのための法律、2024年11月からスタート!|政府広報オンライン)
個人で事業を始める場合は、税務署への開業届など、必要な手続きを確認しておきましょう。
開業届は、事業を開始した年分の所得税の確定申告期限(原則として翌年3月15日)までに、納税地を所轄する税務署長へ提出することとされています。
事業が成長した後に、個人事業から法人へ移行するケースもあります。
会社に頼らない生き方を知りたい人は、こちらをご覧ください。
自営業の将来性
自営業の将来性は、選ぶ職種や市場の需要によって大きく変わります。
長く安定して働くには、やりたい仕事かどうかだけでなく、今後も需要が見込まれるか、専門性を高められるかを確認することが大切です。
たとえばデジタル分野は、人材の不足が続いている領域の一つです。
情報処理推進機構(IPA)の調査では、DXを推進する人材が「大幅に不足している」「やや不足している」と回答した企業は、2025年度で85.5%にのぼりました。
人材不足が続く分野では、今後も仕事の需要が期待できます。
ただし、未経験から仕事を得るには、基礎スキルの習得や実績づくりが必要です。
需要がある仕事を知りたい人は、こちらをご覧ください。
成功しやすい自営業の選び方
自営業で成功するには、次の点を意識しましょう。
- 初期費用を抑えて始める
- 無理なく続けられる働き方を選ぶ
- 市場や業界の情報収集を続ける
- 必要に応じてスキルアップに投資する
あわせて、職種そのものを選ぶときは、次の5つの観点で見比べると続けやすい仕事を選びやすくなります。
- 固定費が小さい
- 継続需要がある
- リピート契約につながりやすい
- 既存経験を活かせる
- 小さくテストできる
自営業は、無理をせず継続できる形で始めることが大切です。
開業の直後から大きな設備投資をすると、収入が安定するまでの期間に資金が不足しやすくなります。
自分の経験や生活に合った働き方を選び、少しずつスキルや実績を積み重ねていきましょう。
自営業のメリット・デメリット
自営業のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
|
メリット |
デメリット |
|
自分の裁量で働きやすい |
収入が不安定になりやすい |
|
働く時間や場所を選びやすい |
確定申告や事務処理を自分で行う必要がある |
|
仕事内容や取引先を選べる |
社会保障や福利厚生が会社員より |
|
収入を伸ばせる可能性がある |
ローンやクレジットの審査で |
|
必要経費を計上できる |
仕事を自分で獲得する必要がある |
自営業を始める前には、収入が安定するまでの生活費を確保しておくと安心です。
社会保険や税金など、会社員時代との違いもあわせて確認しておきましょう。
自営業の年収・所得の考え方
自営業の「年収」は、会社員のように給与額で単純に考えることができません。
自営業では、事業で得た売上から必要経費を差し引いた金額を「所得」といいます。
所得=売上高-必要経費
そのため、自営業の収入を見るときは、売上だけでなく、実際にどれくらいの所得が残るかを確認することが大切です。
所得額は、職種や事業規模、必要経費などによって大きく異なります。
国税庁の「令和6年分 申告所得税標本調査 調査結果報告書」によると、申告納税者のうち、事業所得者の平均所得金額は635万円でした。
この調査は確定申告を行った人を対象としたものであり、自営業者全体の平均ではない点に注意が必要です。
(出典:令和6年分 申告所得税標本調査 調査結果報告書|国税庁)
(出典:申告所得税標本調査結果|国税庁)
自営業の年収を考える際は、売上額だけで判断せず、経費を差し引いた後の所得にも注目しましょう。
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自営業職種ランキング|今後も需要が期待できる5選
世の中には多くの職種があり、いざ自営業に挑戦したいと思っても、どの仕事から始めればよいのか迷う人もいます。
職種を選ぶ際は、将来性や市場ニーズ、未経験からの始めやすさ、初期費用、働き方の自由度、収入を伸ばせる可能性などが判断材料になります。
向いている仕事は、経験やスキル、働き方の希望によって異なります。
将来性を重視して自営業を選びたい人は、市場の需要や、自分の専門性を高められるかどうかにも注目しましょう。
ここでは、Web・ITを中心に、今後も需要が期待できる5つの職種を紹介します。
|
順位 |
職種 |
今後の需要度 |
順位の理由 |
|
1位 |
AI・業務改善コンサルタント |
◎ |
AI導入やDX推進が広がる一方、企画から実装・運用まで担える人材が不足しているため |
|
2位 |
ITエンジニア |
◎ |
DXやAIを実際にシステムへ落とし込む人材として、継続的な需要が見込まれるため |
|
3位 |
SNS運用・コンテンツマーケター |
○〜◎ |
SNSや動画広告の市場が伸びており、企業のSNS活用のニーズも強いため |
|
4位 |
Webマーケター |
○ |
インターネット広告市場が伸びており、集客・分析・改善を担う需要が続くため |
|
5位 |
SEOコンサルタント |
○ |
検索集客の需要があり、生成AIによる検索行動の変化への対応も求められるため |
※本ランキングでは、市場の成長性、人材需要、企業のデジタル化・AI活用の動向などをもとに、編集部が今後の需要を総合的に判断しています。
※各職種に記載している「始めやすさ」「初期費用」「場所の自由度」は、必要な専門知識や実務経験、準備・設備などをもとにした目安であり、実際の働き方や収入は、案件・経験によって異なります。
1位:AI・業務改善コンサルタント
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始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
△ |
◎ |
○ |
AI・業務改善コンサルタントは、企業の業務を整理し、ツールやAIの活用によって効率化を提案する仕事です。
請求処理や問い合わせ対応など、手作業が残っている業務を洗い出し、置き換えられる部分を設計します。
必要になるのは、最新のツールの知識よりも、業務の流れを整理して課題を切り分ける力です。
会社員時代に業務改善や社内システムの導入に関わった経験があれば、その内容がそのまま提案の材料になります。
一方で、実務経験や専門分野がまだ少ない段階では、提案の根拠を示しにくい面もあります。
まずは自分が長く携わってきた業務の範囲から、小さく提案を始める進め方が現実的です。
|
向いている人 |
業務改善や課題整理が得意な人、実務経験を活かしたい人 |
|
向いていない人 |
専門分野や実務経験がまだ少ない人 |
2位:ITエンジニア
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
△ |
○ |
◎ |
ITエンジニアは、システムやソフトウェアの設計・開発・運用を担当する仕事です。
担当する領域によって、プログラマー、ソフトウェアエンジニア、システムエンジニアなど呼び方が分かれます。
プログラマーは設計にもとづいてプログラムを書き、ソフトウェアエンジニアはソフトウェア開発に関する業務全般を担当します。
システムエンジニアは、システムの要件定義から設計全般を担当する役割です。
案件は開発の工程ごとに切り出されることが多く、得意な工程から受注できる点も特徴です。
その一方で、習得までの学習時間は他の職種より長くなりやすい点は前提にしておきましょう。
|
向いている人 |
論理的に考えるのが得意な人、継続して学習できる人 |
|
向いていない人 |
新しい技術を学び続けるのが苦手な人 |
3位:SNS運用・コンテンツマーケター
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
○ |
◎ |
◎ |
SNS運用・コンテンツマーケターは、企業のSNSアカウントや記事コンテンツを企画し、運用する仕事です。
投稿の作成だけでなく、反応の数値を確認しながら企画を組み立て直す作業が中心です。
市場そのものも広がっています。
サイバー・バズとデジタルインファクトの調査によると、ソーシャルメディアマーケティングの国内市場は2024年に1兆2,038億円(前年比113%)となり、2029年には2兆1,313億円まで拡大すると予測されています。
(出典:市場動向調査|サイバー・バズ/デジタルインファクト調べ)
(出典:2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析|電通)
スマートフォンとパソコンがあれば始められるため、初期費用を抑えて参入しやすい職種です。
ただし、成果が出るまで発信を続ける必要があり、短期間で結果を求めると続きにくい仕事でもあります。
経験を積むと、コンテンツ全体の設計を担当するディレクターへ役割を広げられます。
|
向いている人 |
SNSや企画が好きな人、トレンドを追うのが得意な人 |
|
向いていない人 |
継続的な発信や数値分析が苦手な人 |
4位:Webマーケター
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
○ |
◎ |
◎ |
Webマーケターは、Web上で製品やサービスが売れる仕組みをつくる仕事です。
検索エンジンからの集客を設計するSEOや、広告運用、サイトの改善などを担当します。
成果が検索順位や問い合わせ数などの数字で表れるため、働いた時間ではなく結果で評価されやすい点が特徴です。
パソコン1台で完結する業務が多く、業務委託の案件も見つけやすい職種です。
週に数時間から関われる案件もあるため、会社員を続けながら副業として始める進め方も選べます。
経験を重ねると、Webディレクターなど、関連職へ仕事の幅を広げることもできます。
|
向いている人 |
数字を見ながら改善するのが好きな人、企画を考えるのが好きな人 |
|
向いていない人 |
分析や検証を繰り返すのが苦手な人 |
5位:SEOコンサルタント
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
△ |
◎ |
◎ |
SEOコンサルタントは、検索エンジンからの集客を増やすために、サイトの構造やコンテンツの改善を提案する仕事です。
検索データを分析して課題を見つけ、改善の優先順位を決めて提案する流れが基本になります。
クライアントと継続的に関わる案件が多く、月額での契約につながりやすい点が特徴です。
成果が表れるまでに時間がかかるため、仮説と検証を地道に繰り返す姿勢が求められます。
|
向いている人 |
検索データを分析し、改善策を考えるのが好きな人 |
|
向いていない人 |
仮説検証や地道な改善が苦手な人 |
仕事内容や年収の目安を知りたい人は、こちらもあわせてご覧ください。
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自営業職種ランキング|場所に縛られず働きやすい5選
「通勤せずに働きたい」「将来的には場所を選ばず仕事がしたい」という人には、パソコンとインターネットを中心に仕事ができる職種が向いています。
通勤がなくなると、片道1時間の移動をしていた場合で1日2時間の余裕が生まれる計算です。
ここでは、オンラインで仕事を完結しやすい5つの職種を紹介します。
始めやすさと収入の安定性は職種ごとに差があるため、あわせて確認しておきましょう。
|
順位 |
職種 |
場所の自由度 |
順位の理由 |
|
1位 |
Webライター |
◎ |
パソコンとネット環境があれば仕事を完結しやすく、打ち合わせも比較的少ないため |
|
2位 |
オンライン秘書 |
◎〜○ |
基本的にオンラインで完結し、特別な設備もほぼ不要。ただしクライアントの営業時間に合わせる案件もあるため |
|
3位 |
Webデザイナー |
◎〜○ |
在宅で完結しやすい一方、制作環境やデザインソフトが必要で、打ち合わせや修正対応もあるため |
|
4位 |
動画編集者 |
◎〜○ |
場所は選びやすいものの、高性能なパソコンや大容量ストレージ、安定した通信環境が必要になりやすいため |
|
5位 |
オンライン講師・コーチ |
○〜△ |
オンラインで提供できる一方、ライブ対応が中心だと時間の拘束があり、静かな場所や安定した通信環境も必要なため |
※本ランキングでは、在宅で仕事を完結しやすいか、必要な設備が少ないか、働く場所を調整しやすいかなどをもとに、編集部が「場所の自由度」を総合的に判断しています。
※各職種の「始めやすさ」「初期費用」「収入の安定性」は、必要なスキルや準備、継続案件の得やすさなどを踏まえた目安であり、実際の状況は経験や案件によって異なります。
1位:Webライター
|
始めやすさ |
初期費用 |
収入の安定性 |
|
◎ |
◎ |
△ |
Webライターは、Webメディアや企業サイトなどの記事を制作する仕事です。
近年は文章力だけでなく、検索意図の分析、SEO、情報収集、事実確認、AIの活用など幅広いスキルが求められています。
専門分野を持ったり、取材やSEO設計まで対応できたりすると、仕事の幅を広げやすくなります。
特別な資格は必要なく、パソコン1台で始められる一方、最初のうちは単価が低くなりやすい点は理解しておきましょう。
まずは副業として月に数本を受注し、書ける分野を増やしていく進め方が現実的です。
Webライターとして経験を積んだあとは、SEOを専門分野の一つにして、検索から集客できる記事制作まで対応する方法もあります。
|
向いている人 |
調べた情報を文章にまとめるのが好きな人、コツコツ作業できる人 |
|
向いていない人 |
文章作成や修正対応が苦手な人 |
SEOライターに必要なスキルや勉強方法を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
2位:オンライン秘書
|
始めやすさ |
初期費用 |
収入の安定性 |
|
◎ |
◎ |
○ |
オンライン秘書は、企業や個人事業主の事務作業をオンラインで代行する仕事です。
日程調整やメール対応、資料作成、経費の入力など、担当する範囲は契約によって決まります。
会社員時代の事務経験をそのまま活かせるため、未経験からでも始めやすい職種です。
特徴として、月ごとの稼働時間で契約する案件が多く、収入の見通しを立てやすい点があります。
一方で、複数の依頼を並行して進めるため、細かな連絡や確認を苦にしないことが前提です。
|
向いている人 |
事務作業やスケジュール管理が得意な人、サポート業務が好きな人 |
|
向いていない人 |
細かな調整や連絡が苦手な人 |
3位:Webデザイナー
|
始めやすさ |
初期費用 |
収入の安定性 |
|
○ |
○ |
○ |
Webデザイナーは、Webサイトの見た目や構成をデザインする仕事です。
制作物がそのまま実績として残るため、実力を示しやすい職種といえます。
デザインツールの習得に時間がかかる一方、バナー制作など小さな案件から始められます。
修正の往復が発生しやすく、想定より工数がかかる案件もある点は前提にしておきましょう。
|
向いている人 |
デザインや制作が好きな人、細かな調整が得意な人 |
|
向いていない人 |
修正作業や細部へのこだわりが負担になる人 |
4位:動画編集者
|
始めやすさ |
初期費用 |
収入の安定性 |
|
○ |
○ |
○ |
動画編集者は、撮影した映像を編集し、クライアントの要望に応じた動画を制作する仕事です。
動画編集を必要とするメディアはさまざまあり、YouTubeや動画広告、映画やテレビなど、幅広い分野で活躍できます。
編集ソフトの利用料や、作業に耐えるパソコンの購入費など、初期費用がかかりやすい点には注意が必要です。
短い尺の広告動画や、SNS向けの縦型動画から受注すると、実績を積みやすくなります。
|
向いている人 |
映像制作が好きな人、一人で集中して作業できる人 |
|
向いていない人 |
長時間のパソコン作業が苦手な人 |
5位:オンライン講師・コーチ
|
始めやすさ |
初期費用 |
収入の安定性 |
|
○ |
◎ |
△ |
オンライン講師・コーチは、自分の知識やスキルをオンラインで教える仕事です。
勉強だけでなく、自己啓発からビジネススキルまで幅広い分野があります。
これまでの仕事で培った知識を、そのまま教える内容に活用できます。
受講者が集まるまでは収入が安定しにくいため、他の仕事と並行して始める方法もあります。
|
向いている人 |
人に教えるのが好きな人、専門知識や経験を持っている人 |
|
向いていない人 |
人前で話したり、相手に合わせて説明したりするのが苦手な人 |
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自営業職種ランキング|経験や強みを活かしやすい5選
自営業を始める際は、未経験の分野を一から学ぶだけでなく、これまでの仕事で身につけた経験やスキルを活かす方法もあります。
会社員として培った営業力や調整力、事務スキル、マネジメント経験なども、自営業では実務の土台になります。
ここでは、これまでの経験を仕事につなげやすい5つの職種を紹介します。
すべてをゼロから学び直す必要がないため、独立後も早い段階で成果を出しやすくなります。
|
順位 |
職種 |
経験の活かしやすさ |
順位の理由 |
|
1位 |
バックオフィス支援 |
◎ |
会社員時代の実務をそのまま仕事にしやすく、特別な設備も少なく、小規模な案件から始めやすいため |
|
2位 |
営業代行 |
◎〜○ |
経験を直接仕事にでき、成果を数字で示しやすく、過去の実績も提案材料になるため |
|
3位 |
採用・人事支援 |
○ |
採用や人事の経験を、そのまま外部への支援として提供しやすいため |
|
4位 |
Webディレクター |
○〜△ |
進行管理や顧客対応、調整の経験を活かせる一方、Web制作やSEOなど一定のWeb知識も求められるため |
|
5位 |
経営・業務コンサルタント |
○〜△ |
業界経験やマネジメント経験を活かせる一方、信頼を得るには専門性や実績が必要なため |
※本ランキングでは、これまでの実務経験を仕事に活かしやすいか、追加で必要となる知識やスキルの程度などをもとに、編集部が「経験の活かしやすさ」を総合的に判断しています。
※各職種の「始めやすさ」「初期費用」「場所の自由度」は、必要なスキルや準備、働き方などを踏まえた目安であり、実際の状況は経験や案件によって異なります。
1位:バックオフィス支援
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
◎ |
◎ |
◎ |
バックオフィス支援は、企業の経理・総務・請求管理・資料作成などを代行する仕事です。
「オンライン事務」「経理代行」などの求人名で表されることがあります。
担当者を雇うほどの業務量がない企業から、部分的に依頼を受ける形が中心になります。
経理ソフトの操作や請求書の作成など、日常業務として続けてきた作業がそのまま仕事になります。
毎月発生する業務が多く、継続案件につながりやすい点も特徴です。
|
向いている人 |
経理、総務、資料作成、請求管理、事務などの経験がある人 |
|
向いていない人 |
細かな事務作業や、正確性を求められる仕事が苦手な人 |
2位:営業代行
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
○ |
◎ |
○ |
営業代行は、企業に代わって新規顧客の開拓や商談を担当する仕事です。
アポイントの獲得だけを請け負う形から、契約の締結まで担当する形まで、契約の範囲はさまざまです。
会社員時代の営業経験を、そのまま単価に反映しやすい職種といえます。
成果に応じて報酬が決まる契約もあるため、収入が月ごとに変動しやすい点は確認しておきましょう。
|
向いている人 |
法人営業や個人営業、提案、交渉の経験がある人 |
|
向いていない人 |
営業活動や成果目標に強い負担を感じる人 |
3位:採用・人事支援
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
○ |
◎ |
○ |
採用・人事支援は、求人の作成や応募者対応、面接の日程調整などを代行する仕事です。
「採用アシスタント」や「スカウト代行」といった求人名で表されることがあります。
採用の担当者が不足している企業では、外部に業務を切り出す動きが広がっています。
人事や採用に関わった経験があれば、応募が集まりにくい理由を整理して提案できる点が持ち味です。
応募者や社内の担当者と細かくやり取りするため、対話や調整を負担に感じない人に向いています。
|
向いている人 |
採用、人事、面接、求人作成、社内調整の経験がある人 |
|
向いていない人 |
人との対話や調整業務が苦手な人 |
4位:Webディレクター
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
△ |
◎ |
◎ |
Webディレクターは、Webサイトの制作や運用を進行管理する仕事です。
クライアントの要望を整理し、デザイナーやライターへ依頼を出しながら、公開までの流れを組み立てます。
制作そのものを担当しない案件もあるため、調整や進行管理の経験がそのまま持ち味になります。
複数の関係者と同時にやり取りするため、確認や連絡の負担は大きくなりやすい仕事です。
なお、WebマーケターとWebディレクターは担当範囲が重なる部分があり、どちらを目指すか迷う人もいます。
|
向いている人 |
進行管理、顧客対応、企画、調整の経験がある人 |
|
向いていない人 |
複数の関係者との調整や進行管理が苦手な人 |
違いを整理してから選びたい人は、こちらもあわせてご覧ください。
5位:経営・業務コンサルタント
|
始めやすさ |
初期費用 |
場所の自由度 |
|
△ |
◎ |
○ |
経営・業務コンサルタントは、クライアントである企業の経営課題を分析し、解決に向けたアドバイスを提供する仕事です。
対象は経営全体に限らず、営業の進め方や在庫の管理方法など、特定の業務に絞った支援もあります。
同じ業界に長く勤めた経験があると、現場の事情を踏まえた提案ができるため、信頼を得やすい職種です。
一方で、実績が少ない段階では提案の根拠を示しにくいため、まずは小規模な案件から実績を積む進め方が向いています。
|
向いている人 |
営業、企画、マネジメント、業界知識の経験がある人 |
|
向いていない人 |
実務経験や専門分野がまだ少ない人 |
\未経験から月40万のフリーランスに/
未経験からWeb系の仕事へ転身した卒業生
長く仕事を続けていくためには、将来性はもちろん、自分に合った働き方ができるかも重要なポイントです。
ここからは、会社員からWeb系の仕事へ転身した3名の事例と、本記事のライターの体験談を紹介します。
いずれも学び始めた時点では、Webマーケティングの実務経験がないという共通点があります。
どのような経緯で学習を始め、いまどのように働いているのかを確認してみましょう。
公務員からフリーランスのWebマーケターになった多賀さん
多賀さんは、愛知県内で17年間にわたり地方公務員として勤務した方です。2025年3月に退職し、同年4月からフリーランスのWebマーケターとしての活動を始めました。現在は学生向けの情報発信メディアでWebマーケティングを担当し、8時ごろから夕方まで在宅で働いています。
受講を決めたのは、継続案件で収入が安定しやすい働き方に魅力を感じたためでした。「実務経験がないと難しい」と考えていたものの、未経験から案件を獲得した受講生の事例を聞いて考えが変わったといいます。
初案件は、講座のテンプレートをポートフォリオに反映し、クラウドソーシングへ応募して1週間ほどで獲得しました。成果物の品質が評価され、同じクライアントから継続的な依頼を受けるようになったそうです。
会社員経験を活かして独立したWebディレクターの白石さん
白石さんは、アパレル系の営業や生産管理を経て、機械の製造業に10年以上勤務した経歴を持つ方です。その後コーディングやデザインを学んで独立し、約3年前からWebディレクターとしてディレクションを中心に活動しています。
受講のきっかけは、ディレクション業務で必須となるSEOについて、体系的な知識がないまま対応していた点に課題を感じたことでした。「お客様に自信を持って明確な回答ができない」という状態を変えたいと考えたそうです。
受講後はSEOに関する質問へ根拠を持って答えられるようになり、取引先からSEO案件の相談を受けるようになりました。「必ずしもフリーランスを目指さなくとも、副業から始める形でも良い」と、進め方の選択肢も示しています。
SEOコンサルタントへ転身し事業を成長させた尾島さん
尾島さんは37歳で、大学卒業後に百貨店へ就職し8年間勤務した方です。30歳のときに家業である印刷・広告会社を継ぐために退職し、現在はWebマーケティング支援を中心に、全国展開する企業のSEOコンサルティングを担当しています。
SEOを選んだ理由は、「さまざまなマーケティング手法はSEOが起点になっている」と考えたためです。案件獲得では複数の広告代理店に登録し、週に8〜9件の面談を重ねました。
その際、講座で提供された案件応募管理シートを使い、どの案件がどの段階にあるかを可視化していたそうです。初回面談の時点で、教わったプラグインを使ってその場で具体的な提案を行い、契約につなげた経験も語っています。
本記事のライターによる経験談
医療や販売業、飲食業などさまざまな業種を経験したのち、Web業界は未経験のまま副業でWebライターの仕事を始めました。クラウドソーシングサービスで未経験からでもできる案件を探し、経験を重ねた結果、いまは安定して案件をいただける状態になっています。
始めた当初は、Webマーケターがどのような仕事なのかも知りませんでした。仕事を通じてWebマーケターの方と関わるなかで、自分にはない思考力や発想力が学びになっています。
年齢や経験に左右されにくい仕事でもあり、スキルや実績に応じて、自分の生活に合った働き方を選べる点が魅力です。未経験から始める場合でも、小さな案件を重ねて書ける分野を増やしていけば、依頼の幅は少しずつ広がっていきます。
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自営業を始める際は
自営業を始める際は、独立して行う以外にも副業として始める方法もあります。
個人で自営業を始める際には、必ずしも会社員をやめる必要はなく、会社員のまま副業として個人事業主になることも可能です。
副業を始める際は、まず勤務先の就業規則を確認しましょう。
また、会社員が副業で得た所得については、確定申告が必要になる場合があります。
ここでは、自営業を始める際に役立つ情報と、基本的な手順を紹介します。
自営業を始める前に活用したい相談先・サービス
自営業の準備で迷ったときに、どこへ相談すればよいかを整理しました。
困りごとの内容によって、頼る先は変わります。
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困りごと |
活用できる相談先・サービス |
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開業や税金について調べたい |
国税庁、税理士、自治体の相談窓口 |
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資金調達について相談したい |
金融機関、日本政策金融公庫 |
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業界や仕事について学びたい |
書籍、Webサイト、スクール |
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スキルを身につけたい |
オンライン講座、スクール、資格講座 |
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契約や法律について相談したい |
弁護士、専門相談窓口 |
事業を進めていくうえで、知識やスキルの習得は欠かせません。
わからないことを一人で抱えず、相談先を先に把握しておくと、判断に迷う時間を減らせます。
自営業を始める手順
自営業を始める手順は、以下のとおりです。
- 自分が提供する仕事・サービスを決める
- 誰を顧客にするか、収益の得方を整理する
- 必要なスキル・設備・資金を確認する
- 副業や小規模な案件から試してみる
- 必要な開業手続きや税務手続きを行う
いきなり開業の手続きから入るのではなく、小さく試してから広げる順番が安全です。
開業資金が必要な場合は、自己資金だけでなく、金融機関からの融資や補助金・助成金を検討する方法もあります。
日本政策金融公庫では、新たに事業を始める人などを対象とした「新規開業・スタートアップ支援資金」を用意しています。
(出典:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫)
必要な資金や事業計画に応じて、利用できる制度を確認してみましょう。
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自営業に関するQ&A
自営業を検討している人のなかには、「自分に向いているのか」「どうやって仕事を見つければよいのか」と不安を感じる人もいます。
ここでは、自営業を始める前に知っておきたい疑問に回答します。
いずれも、始めてから慌てないために先に確認しておきたい内容です。
向き不向きの判断、仕事の探し方、依頼が途切れたときの対処という3つの場面に分けて整理しました。
自営業に向いてる人は?
自営業に向いている人は、次のような行動を続けられる人です。
- スケジュールを自分で管理できる
- 収入や経費を管理できる
- 自分から仕事を探したり提案したりできる
- 新しい知識やスキルを学び続けられる
- 問題が起きたときに自分で判断して行動できる
性格の向き不向きよりも、こうした行動を習慣にできるかどうかが判断の目安です。
当てはまるかどうかを確かめたうえで、どの仕事なら自分の適性を活かせそうかもあわせて見ておくと、判断しやすくなります。
Web系の自営業を検討している人は、Webマーケティングの適性も確認してみましょう。
仕事の見つけ方は?
仕事の見つけ方には、次の方法があります。
- クラウドソーシング
- 業務委託求人サイト
- SNS
- 自分のWebサイト・ポートフォリオ
- 企業への直接営業
- 知人・取引先からの紹介
人脈がない状態でも、クラウドソーシングや求人サイトから始められます。
実績が増えてくると、紹介や指名での依頼につながる場面も出てきます。
仕事がないときは?
仕事が途切れたときは、次の点を見直してみましょう。
- 応募・営業する件数を増やす
- 提供するサービスや料金を見直す
- ポートフォリオや実績を充実させる
- スキルや専門分野を増やす
- 既存顧客に継続案件や紹介を相談する
- 収入源を1社・1サービスに依存しすぎない
とくに、取引先が1社に偏っている状態は、契約が終わった時点で収入がゼロになるリスクを抱えます。
仕事がある時期のうちに、次の依頼につながる準備を進めておくと安心です。
夫婦で自営業を始めるのはおすすめ?
夫婦で自営業をするのも選択肢の一つです。
それぞれの得意分野に応じて役割を分担できる点が、一人で始める場合との違いになります。
たとえば、次のような分け方があります。
- 営業と制作
- 経理と実務
- 集客とサービス提供
役割を分けることで、お互いの得意分野を活かしながら事業を進めやすくなります。
普段からコミュニケーションを取りやすく、信頼できる相手と一緒に進められるため、一人で自営業をするよりも相談しやすく、精神的な心強さにつながる点も特徴です。
一方で、仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすい点には注意が必要です。
担当する業務やお金の管理、働く時間などを事前に決めておきましょう。
夫婦なら必ず自営業が向いているというわけではありません。
役割分担がしやすく、お互いの強みを活かせる場合には、検討する価値のある選択肢といえます。
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自分に合った自営業は「将来性・働き方・経験」で選ぼう
自営業にはさまざまな選択肢があり、誰にでも同じ職種が向いているわけではありません。
職種を選ぶ際は、今後の需要だけでなく、始めやすさ、働く場所の自由度、これまでの経験を活用できるかなどを総合的に考えることが大切です。
本記事で紹介した職種は、次の3つの観点で整理しました。
- 今後も需要が期待できる仕事:Webマーケター、ITエンジニア、AI・業務改善コンサルタントなど
- 場所に縛られず働きやすい仕事:オンライン秘書、Webライター、動画編集者など
- 経験や強みを活かしやすい仕事:経営・業務コンサルタント、Webディレクター、営業代行など
どの観点を優先するかは、いま感じている不満によって変わります。
通勤や勤務時間に窮屈さを感じているなら働く場所の自由度、将来の収入に不安があるなら需要の伸びが軸です。
紹介した卒業生も、公務員や製造業、百貨店など、Webとは異なる分野から働き方を変えています。
いずれも、これまでの経験を土台にしたうえで、新しいスキルを重ねる進め方を取っていました。
いきなり独立することに不安がある場合は、会社員を続けながら副業で経験を積む方法もあります。
小さく始めて、自分に合う働き方かを確かめながら次のステップを考えてみましょう。
まずは、これまでの仕事で身につけた経験を書き出すところから始めると、活かせる職種の候補が見えてきます。
WEBMARKS編集部
Webマーケティングスクール「WEBMARKS」の編集部です。未経験からWebマーケターを目指す方に向けて、キャリアや働き方の情報をお届けしています。転職・独立した卒業生の事例をもとに、現場で役立つ内容を心がけています。

鈴木晋介
株式会社WEBMARKS代表/Webマーケター
会社員時代は、毎日上司に怒鳴られ、3〜4時間睡眠。時間と場所に縛られない自由な働き方を求めて、フリーランスWebマーケターとして独立する。独立後数年で月500万円以上の案件を受託。海外国内問わず旅行が大好き。自分の趣味を全力で楽しみながら仕事をしている。
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