3年後の2027年には世界中の労働者の10人中6人にリスキリングが必要になるというデータがあるのをご存じですか?
リスキリングは「時代の変化に合わせて、新しい知識やスキルを学び直すこと」ですが、転職や昇進のための社会人のスキルアップは以前から行われていて、特に新しい考え方ではありませんよね。
では、なぜ今、リスキリングに注目が集まっているのでしょうか?それは単純な学び直しではなく「時代の変化に対応し、仕事を安定して持ち続けるために、あなたにとって最適なスキルを常にアップデートをしましょう」という考え方だからです。
この記事では、あいまいでわかりにくいリスキリングの意味を実例を取り入れながら解説し、そしてリスキリングがあなたのキャリアや人生にどんなふうに影響を与えるのかを詳しく紹介します。
最後まで読んでいただくと、リスキリングを自分にどう取り入れるべきか具体的にイメージできるようになると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
\未経験・初心者から3ヶ月でプロのWebマーケター!/
Contents
社会人のリスキリングが注目される背景
リスキリングという言葉が知られるようになったのは、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)がきっかけです。この会議には世界中から経済学者、政治家、世界企業のトップなどの有識者が集まり、時代の変化にともなうリスキリングの重要性が解説されました。
そして、今年2023年岸田内閣がリスキリング支援に5年間で1兆円の資金投入をすると発表したことも大きな話題となりました。過去にも政府や再就職支援や労働移動支援は行われていますが、転職や再就職だけでなく、在職中の労働者への支援にも目を向けられるようになったことが、これまでとの違いです。
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リスキリングはなぜ必要になった?
経済レポートやニュースではAI技術、産業の変化、働き方の変化などがリスキリングが必要とされる理由だと言われていますが、具体的にイメージがしづらいかもしれません。
それぞれのケースで例をあげてみましょう。
①AI技術で自動化される仕事が増える
身近な例では、ネットショップのチャットボット導入が上げられるのではないでしょうか?特に大手企業では人間のオペレーター対応からAIの自動サポートへの切り替えが進んでいることは日常生活の中でひしひしと体感できます。
さらに将来的には工場でのロボットによる製品製造やドローンによる配送など、さらに広い範囲で人間の労働力が必要とされなくなる可能性が指摘されています。
②産業の変化でも求人状況が変わる
一方でAI技術の導入を進めるために、プログラミングやITの分野では今まで以上に人手が必要になります。2020年の世界国際フォーラムの分析によると、今後5年間でなくなる雇用よりも新たにうまれる雇用の方が多いと推定されています。
③働き方の変化
コロナウイルスをきっかけにリモート化が広がったこともリスキリングが必要になっている要因です。
小売業界ではオンラインショップの利用が増え、それに対応できるウェブ制作やデジタルマーケティングのスキルがより重要になってきています。またリモートワークで働くためには、専用のソフトウェアやツールの使い方を覚える必要もでてくるでしょう。
このように労働者の持っているスキルと会社が必要とするスキルのギャップが広がっています。
つまり、会社にとっては必要な労働力がいなくなる可能性、働き手にとっては仕事がなくなる可能性が増えているのです。
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個人でリスキリングに取り組んでいる社会人は4割以上
こちらの転職サイトが行ったアンケート調査ではビジネスパーソンの約50%がリスキリングに取り組んでいると回答、さらにその50%の内訳は10%が「勤め先を通じてリスキリングに取り組んでいる」残りの40%は「個人でリスキリングに取り組んでいる」と回答しています。
(出典:【リスキリングに関する調査レポート】|株式会社ビズリーチ)
政府はリスキリングによって「企業が社員に学ぶ機会をあたえ、企業の業績をのばすことで、経済を活性化させ、誰も取り残されない社会に貢献する」ことを目的にしています。
いまのところ、リスキリングは個人で取り組むケースが多いようですが、今後、企業単位での取り組みもますます増えていくと予想されます。
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リスキリング・学び直しの関連用語
リスキリングの他にも、学び直しの意味がある似た用語が4つあります。
リスキリング(reskilling) | 今とは違う業務や職につくために(在職中に)新しい知識・スキルを学ぶ |
リカレント(recurrent) | 度職をはなれて、大学や専門学校で学び直す |
アップスキリング(upskilling) | 今持っている知識・技術をのばすために知識・スキルを追加で学ぶ |
アンラーニング(unlearning) | 今持っている知識を捨てて、新しいスキルを学ぶ(棄却という) |
リスキリングの対比でOTJ(on the job training)という言葉が使われることもあります。
OTJは仕事の流れの中で上司・先輩から直接仕事を学ぶことですが、上にあげた4つの例では、通常業務とは別で講座や研修を受けたり、資格試験を取得するなどの方法でスキルアップをすることを指します。
リスキリングとリカレントの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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リスキリングとは具体的に何をするの?
まず習得することで新しい仕事やより高度(高給)の仕事がもらえるような知識・スキルを探します。そして、次にどのようにそのスキルを習得するのかをリサーチします。今の仕事に関係する知識・スキルならアップスキリングになります。
さらに今の仕事とは関係のない知識・スキルも検討してみましょう。具体的な業種は、後ほど紹介します。
またリスキリング=資格の取得ではありません。資格の中には実務で直接的に使わないものもあり、その場合は結果的にリスキリングには繋がらないこともあります。資格は目的ではなく通過点と考えて、何を学ぶのかを選ぶとよいでしょう。
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リスキリングを個人が検討するメリット
個人で行うリスキリングのメリットを説明します。
失業対策につながる
40代・50代の働き手の場合、DX化の影響で長く続けていた業務や部署自体がなくなってしまっても、スキルも持っていることで失業せずにすんだり、スムーズに転職できるなどの安心材料になります。
今持っている知識・スキルや経験だけに頼ろうとせず、自分の市場価値と起業や業界が求める需要とが見合っているかを、つねに観察しておくことが重要です。そのうえで、リスキリングが必要かどうかを定期的に検討し、失業のリスクを減らしましょう。
未経験の分野でも転職ができる
そもそも経験のない分野のスキルを身に着けることがリスキリングの定義です。普通に働いているだけではなかなかチャンスのめぐってこない未経験業界への転職や部署移動も、リスキリングによって計画的に可能にすることができます。
在職中にリスクなしで簡単に始められる
転職や起業とは違い、リスキリングは在職中からできます。金銭面では無料のコースや助成金を利用する方法もあります(後述)。学習をする時間を作る必要がありますが、それ以外には大きなリスクや投資をせずに取り組むことができます。
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リスキリングは難しい?挫折しない方法
リスキリングで失敗をしないためには、以下の3点に注意するとよいでしょう。
将来性のあるスキルを見極めるためのリサーチを欠かさない
どんなに好きな仕事でがんばって働いても、働いている会社や業界が安定していなければ仕事がなくなるかもしれないという不安は消えません。新しいスキルを学ぶ際には長期にわたり需要のある仕事やスキルを見極めることが最重要です。
とはいえ、20年前に誰もがDX時代を予想できなかったように、将来、何が起こるのかを正しく予測するのは簡単なことではありません。それでも身に着けるスキルを選ぶときには業界事情・背景や将来性を第三者の目線からしっかり調べておくことが必須です。
キャリアプランをしっかり立ててからスタートする
リスキリング後に「DX業界に転職したい」、「IT部署に異動したい」のように目的を明確に持ってスタートしましょう。ここまでで紹介した通り、リスキリングは「新しい仕事を得る」というゴールに向かって行うものです。
知識をとりいれるだけでもリスキリングと言えなくもないですが、ゴールを持つことでリスキリングで得られるメリットを最大化することができます。
現在の仕事と両立できるペースで長期的に行う
いくらリスキリングにメリットがあるといっても、現在の仕事には支障が出ないようにしなくてはなりません。学習スケジュールを詰め込みすぎないように気を付けましょう。
どうしても早く転職しなくてはならない場合はRecurrent(リカレント)に切り替えて、いったん職を離れる人もいるかもしれません。
リスキリングの学習について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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リスキリングで学ぶ人気の分野は?
どの分野を学ぶべきかは個人の考えや状況によってそれぞれです。ここではどんな分野を検討したらよいか迷っている人のために、リスキリングでよく注目されている3つの分野を紹介します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)
長期的に需要が増え続けることが確実で、最も人気の分野といえるでしょう。具体的にはアプリやソフトウェア開発で使われるPython(パイソン)などのプログラミング言語の習得、データアナリストに必要な統計やデータ分析のスキルを学ぶ人が増えているようです。
またITに関する基礎的な知識を総合的に理解する「ITパスポート」という国家資格があります。業界や職種を問わずにITリテラシーの高さを証明できるため、DX時代の転職やキャリアアップで注目されているスキルです。
デジタルマーケティング
マーケティングとは「市場を理解・分析し、お客さんに商品やサービスを知ってもらう」スキルです。そのため小売り、サービス業、BtoBセールス、メディア事業など、どんな業界でも必要とされるスキルといえます。
アナログスタイルで行われていたマーケティング活動が、現在はほとんどデジタルに以降したため、ウェブ制作、デジタル広告、SEO、SNSなどの分野で以前は存在しなかった技術や業務も増え、スキルを持ったWebマーケターが必要とされています。
業務効率化スキル
人材不足を解消するため、業務の効率化は業界を問わず最重要課題です。
特にDX化に取り組む際、既存のデータがExcelで管理されていることが多いため高度なExcelの知識がある、また業務自動化ツールの活用スキルがある人材は、さまざまな場面で活躍することになるでしょう。
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リスキリングの学習方法は?講座・スクールの利用法
会社でリスキリングの機会が用意されている場合はよいのですが、個人で学びたい場合には自分にあった学習ツールを見つける必要があります。以下に具体例を紹介します。
無料で学べる公的機関の講座・サービス
公的機関が運営するサイトで無料で公開されている講座も多くあります。一度どんなものがあるか見て損はないでしょう。
Jmooc(ジェイムーク)
アメリカの無償教育サービスMOOCの日本版。日本・海外の有名大学の講座を無料で受けられ、オンラインでのテストなどインタラクティブなサービスもある。
ウェブサイト:Jmooc(ジェイムーク)
まなびDX
DX関連動画講座のポータルサイト。全ての講座が無料ではないが、補助金が利用できる講座もある。
ウェブサイト:まなびDX
少額から学べるオンライン講座
ユーデミ―やリンクトインが提供するオンライン講座ではプログラミング、デジタルマーケティングやビジネスツールなど幅広いジャンルの講座が用意されています。一回の講義は割引キャンペーン中なら2,000円程度で「いますぐ知りたい」、「もう少し深く知りたい」など自分の希望に合わせて学習を進めることができるので、非常に便利です。
転職が実現しやすくなるスクールでの学習
会社でリスキリングのサポートがある場合には自己学習でもよいのですが、転職や副業が目的で個人でのリスキリングを検討している場合は、一度スクールへの入学を検討してみることを強くおすすめします。
その3つの理由は以下の通りです。
- 分からないことを講師に質問し、きちんと消化して先にすすめる
- 自分で調べる際に時間を使いすぎてしまったり、行き詰ったりすることがないため時短になる
- 実務に近い体験ができることで、面接での評価が大きく上がる
企業の採用担当者にとって「実務でちゃんと使えるスキルがある人なのだろうか」というのは、最も気になるところです。スクールは実務に基づいた業務体験をカリキュラムに盛り込んでいたり、実際の成果物(ポートフォリオ)を作ったりする授業がある所を選びましょう。
面接でのトークが苦手な人でも、自分のスキルや経験を具体的に証明でき、強力なアピールポイントになります。
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リスキリングに興味をもった方へ
最後にこの記事で「リスキリングをしてみようかな?」と思った方に、WEBMARKSの超実践型講座をご紹介します。この講座はとくに次のような方におすすめです。
- 場所や時間にとらわれない自由な働き方にシフトしたい
- 業界や業種に関係なく収入が安定する仕事につきたい
- 未経験でもチャレンジできるリスキリングを知りたい
Webマーケターは「ウェブサイトやアプリをつかって企業の商品・サービスを広く知ってもらう」仕事です。
ただし以前までのオフラインでの販促やマーケティング活動と違い、Google Analitics4などの専用ツールの使いこなしやSEOといわれるウェブサイトの構造や内容を改善する方法の理解など専門的な知識と経験が必要になります。
そのためWebマーケターはこれからのDX自体に特に需要の高い職業となることが予想されています。
Webマーケターのお仕事について詳しく知りたい方はぜひこちらの記事もご覧ください。
WEBMARKSでは教員や銀行員といった全く違ったジャンルからWebマーケターとして転職を成功させたり、フリーランスで活躍をされている卒業生が数多くいらっしゃいます。
具体的にどのように転職やリスキリングを成功させたかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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まとめ
いままでの「社会人の学び直し」が個人の自主的な興味から行われるものでしたが、リスキリングは政府や会社も一緒になって、働き手ひとりひとりのキャリアを安定させ、のばしていくためのものです。
いますぐにリスキリングの必要がなくても、長いキャリアのどこかで多くの人がリスキリングの必要性を検討する場面に出会うことになるかと思います。その時にはぜひ本記事の内容を思い出していただき、よりよいキャリアップにつなげていただければうれしく思います。
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